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内分泌(ホルモン)の病気(下垂体、副腎の病気)と
二次性高血圧について
内分泌(ホルモン)の病気
(下垂体、副腎の病気)と
二次性高血圧について

「ホルモン」とは?

「ホルモン」とは?「ホルモン」とはなんでしょうか?名前はなんとなく知っていると思います。
「ホルモン」とは、下垂体や副腎、甲状腺などの特定の内分泌臓器で作られ、刺激に応じて血液中に分泌されて標的臓器に運搬されたのち、受容体を介して特定の作用をもたらす情報伝達物質のことを言います。

人間の体は、腸、肝臓、心臓といったさまざまな器官の分業によって成り立っており、こうした器官の働き方を調節しバランスをとるための情報はとても重要です。離れた器官にこのような情報を伝えるしくみの1つは「自律神経」ですが、体にはもう1つ「ホルモン(内分泌)」による情報伝達のしくみがあります。
自律神経とホルモンの違いは「電話」と「手紙」に例えることができます。自律神経では、神経細胞の内部を電流が伝わるので、情報が目的としている器官に素早く直接伝わります。
一方、ホルモンによる情報伝達は、比較的ゆっくりしたものですが、血液を介するため、遠くにある器官にも伝わり、その効果が長時間持続するという特徴があります。またホルモンは極微量(50mプール一杯の水に対して、スプーン一杯程度の量で効きます)で作用するため、内分泌臓器ではとても繊細な調節が行われています。そのため少しでもホルモンの分泌に異常(多すぎたり、少なすぎたり)があると、体には様々な異常が起きてしまいます。

ホルモンを作る内分泌臓器
「下垂体」「副腎」について

次に代表的なホルモンを作る内分泌臓器である「下垂体」と「副腎」について解説します。
下垂体は、脳のちょうど真ん中あたりにある小さな器官です。とても小さいですが、全身のホルモンの司令塔のような役割をしています。先述のように下垂体のホルモンが多すぎたり、少なすぎたりすることによって、クッシング病、先端巨大症、下垂体機能低下症などの病気が起きます。
副腎は、左右の腎臓の上にある、三角形のような形をした比較的小さい器官です。ここではストレスに対応する「コルチゾール」や、血圧を調整する「アルドステロン」、男性ホルモンや女性ホルモンなどの「性ホルモン」などが作られています。同様に多すぎたり、少なすぎたりすることによって、クッシング症候群、原発性アルドステロン症、副腎不全などの病気が起きます。

甲状腺について

「二次性高血圧」とは?

「二次性高血圧」とは?上記のようなホルモンの病気のうち、主に多すぎて起きる「機能亢進症」によって血圧が上がることがあります。何か原因があって血圧が上がることを総称して「二次性高血圧」といい、ホルモン分泌異常はその原因の主たるものです。一説には高血圧の10パーセント近くでホルモン異常が原因と言われております。高血圧がなかなか良くならない、若いのに血圧が高い人などは一度ホルモンの異常が無いかチェックした方が良いでしょう。ホルモンの検査は採血で大体のことは分かります。心配な方はぜひ一度ご相談下さい。